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Original file line number | Diff line number | Diff line change |
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@@ -1,8 +1,6 @@ | ||
name: Notify chapter count | ||
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on: | ||
schedule: | ||
- cron: '0 9 * * *' | ||
workflow_dispatch: | ||
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jobs: | ||
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Original file line number | Diff line number | Diff line change |
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@@ -0,0 +1,92 @@ | ||
= 学んではいけないことを学んだときに――不適切な思考習慣から抜け出すためのガイド | ||
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//flushright{ | ||
ロジウム@_rhodium_ | ||
//} | ||
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== はじめに | ||
人生ではあらゆるところで学ぶ機会があります。 | ||
しかしその反面として、誤った情報や偏った思考も「学んで」しまうリスクがあります。 | ||
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このような、利益をもたらさない学習として「できない」という誤った信念、特定のグループ・状況に対する偏見、不健康なストレス対処法などが挙げられます。 | ||
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||
これらは自信喪失や対人関係上の問題を生み、学習や成長を阻害します。 | ||
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||
ここでは、そうした「学んではいけないこと」を身につけてしまったとき、 | ||
どのように気づき、どのように手放すか、アンラーニングの方法を示します。 | ||
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== 仮想事例による問題点の抽出 | ||
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私自身の体験や身近な人で起きていた事例をもとに、仮想事例を作成しました。詳細な背景は捏造しています。 | ||
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=== 学習性無力感@<fn>{muda}の例 | ||
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//footnote[muda][繰り返し失敗を経験し、自分の行動が状況を改善できないと感じる心理状態。挑戦を避け、無力感に囚われる。] | ||
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: 仮想事例: | ||
Aさんは、LT(ライトニングトーク)登壇に挑戦しましたが、緊張から十分に伝えきれず、聴衆からのフィードバックも芳しくありませんでした。 | ||
その経験以来、Aさんは「自分はプレゼンが上手くできない」と強く信じ込むようになりました。 | ||
以降、セミナーでの発表の機会があっても、挑戦する前から諦めてしまい、準備にも積極的に取り組まなくなりました。 | ||
@<br>{} | ||
結果として、他の科目や活動でも「自分には発表ができない」という無力感が広がり、様々な場面で自己表現を避けるようになっています。 | ||
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: 問題点: | ||
Aさんが身につけてしまったのは「やっても無駄」という固定的な思い込みであり、これは挑戦の機会を奪い、さらなる学びや成長を自らブロックする行動パターンです。 | ||
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=== ネガティブバイアス@<fn>{NB}・確認バイアス@<fn>{CB}の例 | ||
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//footnote[NB][情報や経験の中で、ネガティブな要素に対して過度に注意を向け、ポジティブな側面を見過ごす傾向。] | ||
//footnote[CB][自身の信念や仮説を支持する情報を優先的に探し、反証する情報を無視または軽視する心理的偏り。] | ||
|
||
|
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: 仮想事例: | ||
Bさんは、「他者を喜ばせるように行動しなければならない」と考えています。 しかし、常に成功することができるわけではなく、 起きてしまった失敗経験を通じて「自分は周囲の人たちを幸せにできない」という認識を強化しています。この喜ばせないといけないのにできないという義務の不履行により、悪いことをしているという認識も強化しています。 | ||
@<br>{} | ||
その結果、Bさんは「他者を幸せにできない限り、私は幸せになってはいけない」という強い思い込みを抱えています。 この考え方が自己肯定感の低下を招き、ストレスや不満を蓄積させる要因となっています。例えば、Bさんは他者からの小さな批判を過剰に受け止め、自分の価値を否定するような言動が多くなっています。 | ||
|
||
: 問題点: | ||
Bさんはネガティブな経験にだけ着目し「自分は幸せになってはいけない」という極端な思い込みを形成してしまいました。これは自己成長や人間関係の発展を阻害し、長期的な精神的健康にも悪影響を及ぼします。 | ||
|
||
== アンラーニング(学び直し・手放し)の必要性 | ||
これらの「学んではいけないこと」を放置すれば、新しい挑戦や有益な出会いを逃し、生産的な学びを阻害します。 | ||
アンラーニングは、こうした誤った認識や無力感を「ほぐし」、 | ||
より柔軟で成長志向の思考様式に置き換えるプロセスです。 | ||
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=== アンラーニングを促すステップ | ||
* 気づき(メタ認知)を持つ | ||
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自分が「できない」と信じ込んでいる対象や、「この人はこうに違いない」と決めつけている思考があるか、客観的に振り返る。 | ||
信頼できる友人やカウンセラーに自分の感じ方を話してみることで、思考の偏りに気づきやすくなる@<fn>{friend}。 | ||
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//footnote[friend][ただ、自分自身で偏っていると認知するのは困難ということもあり、大事になってから指摘されるということもあり……。] | ||
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* 証拠を再検討する | ||
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「本当に全てができないのか?」「実際には何回中何回失敗したのか?」と事実を数値的・客観的に見直す。 | ||
自分が信じている概念に反する成功体験や、相手が好意的に接してくれたエピソードを記録してみる。 | ||
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* 思考実験を行う | ||
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偏った信念に真っ向から挑戦する小さな実験をします。例えば、「数学が苦手」と思っているなら、短時間でもいいから問題集を一度だけ丁寧に取り組んでみます。「あのタイプの人は苦手」と思っているなら、まずは挨拶から始め、徐々に軽い相談を試みるなど、段階的にポジティブな接触チャンスを作ります。 | ||
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* 段階的な矯正体験 | ||
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小さな成功体験を積むことで、無力感や偏見を徐々に減らしていく。「できるかも」という感覚を拡大していくことが、学習性無力感の打破や選択性バイアスの解消につながる。 | ||
階段状にステップを分ける(簡単→中程度→やや難しい課題)ことで、成功体験を段階的に積み上げる。 | ||
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* 自己への肯定的対話(セルフ・トーク)を身につける | ||
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「まだできない」ではなく「今はできていないが、練習を重ねれば可能性はある」と言い換える。 | ||
人間関係で「また失敗した」と決めつける代わりに「○○はできたけど、~」と考え直すことで、心の余裕が生まれる。 | ||
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* 継続的な振り返り | ||
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学期末やプロジェクト終了時など、定期的に「不必要な学び」が残っていないか内省する。 | ||
新たな環境や知識を得た段階で、古い思い込みが適切でないと感じたら、再びアンラーニングのプロセスを適用する。 | ||
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== おわりに | ||
「学んではいけないこと」を身につけてしまうのは避けがたい面もありますが、 | ||
アンラーニングの手段を知り、実践することで、これらの誤った思考様式やバイアスから抜け出すことが可能です。 | ||
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より柔軟で前向きな学びの土壌を整え、自分の成長へとつなげていきましょう。 |
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